カルチャー/リビング・ホビー

からだと心に効くおはなし 第6話

季節の変わり目を健康に過ごすために。からだと心を穏やかに整えるコツを、 様々なひとのお悩みに寄り添い続ける、漢方相談員・河端さんがご紹介します。

今月のワンポイント

睡眠時間はたっぷりと。

アレルギーに限らず、あらゆる病気は生活習慣を見直すことが治癒への第一歩です。ストレスの原因を探ることや、食生活の改善、運動も大切ですが、とくに気にして欲しいのは、睡眠です。たっぷり眠って、脳や内臓をしっかり休ませることが肝要ですよ。まずは日付が変わる前に、布団に入ることを心がけましょう。

河端孝幸氏 漢方相談統括アドバイザー兼薬剤師。九州を中心に展開する〈漢方みず堂〉の代表取締役社長。

銀座店7階美と健康に〈漢方みず堂薬局〉がオープンいたしました! どうぞお立ち寄りください。
【お問い合わせ】03(6228)6102〈直通〉
アレルギーに克つ習慣づくり。

花粉症をお持ちの方には、大変ユウウツな季節になりました。アレルギーの漢方相談で、私が皆さんにお伝えしている二つのことをご紹介します。

まず一つは、「水分は控えめに」ということ。水はたくさん飲んだ方がいいと思っておられる方も多いかもしれませんが、よくよく考えてみてください。人間の体は、栄養を吸収するか、不要なものを排泄するかのどちらかです。水分をたくさん摂っても、吸収できる量には限りがあります。吸収しきれなかった分は、排泄するしかありません。水を飲みすぎた日は、トイレがすごく近くなりますよね。排泄しきれなかった水分は、体の中に残り、「うっ滞」した状態になります。そして、浮腫みが出たり、花粉などの刺激で鼻水やくしゃみ、涙となって現れたりするのです。もちろん夏場などは、熱中症予防のためにも小まめな水分補給が必要です。しかし基本的には、アレルギーの人は水分を摂りすぎないことが大切だと覚えておいてください。

もう一つは、「甘いものはホドホドに」ということ。水に糖分が加わると、ドロッとしてきます。水よりもガムシロップの方がドロッとしていますよね。それと同じで、水と甘いものが合体すると、体内で水分の粘性が増し、よりうっ滞を引き起こしやすくなるのです。体内で余分な水分がうっ滞している状態を、漢方では「痰湿(たんしつ)」と呼びます。アレルギーの原因はもちろん、肥満の原因の8割が、この痰湿にあると考えられています。 花粉症にお悩みの皆さんは、水分と甘いものの摂りすぎには、くれぐれもご注意を。漢方の知恵を上手に取り入れて、アレルギーに克つ習慣づくりを始めてみてくださいね。

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