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ファッションライターLulu.の「美しいは嬉しい」vol.6
ファッションって知的好奇心を満たし喜びをもたらしてくれるんです。内面のいちばん外側がファッション。
(本記事でご紹介するアイテムは、松屋でお取り扱いのないものもあります。)
ドワーフ(小人)の住むポーランド・ヴロツワフの街並みからもらったピンク
こんにちは。 久しぶりにパリへ向かう途中、立ち寄ったポーランド西部に位置するヴロツワフ。今回はヴロツワフの美しい建築や街並みを綴ります。

ドワーフ(小人)で知られるヴロツワフ。

13世紀にモンゴル帝国に侵攻され、18世紀には分割され国家が消滅したポーランド。1918年にポーランド共和国として独立するも、1939年ドイツとソ連に再び分割・占領されてしまいます。
第二次大戦後に独立を回復したポーランド人民共和国も社会主義国。1980年に労働者ストから始まった反共運動はヴロツワフにも届き、学生らが改革の思想を小人たちに託し壁に描いたのがヴロツワフ ドワーフの始まり。

この反共運動を記念し2001年に設置されたのが、ヴロツワフ ドワーフ第一号の「パパ・ドワーフ」。
パパ・ドワーフ以後、小人たちは至るところに現れ、現在は400人以上が住んでいるという。が、その数は増減しているそう。

小人たちの住所を記した地図も販売されています。

美しさが際立っていた旧市庁舎。

ガーゴイル(雨樋)は青銅の龍と石の犬?かな。
美意識、スケール、技術。 こういった建築を見るといつも思う。今の私たちはこんな建築をまず「つくろう」という感覚を持っていない。それはテクノロジーの問題なのかもしれないし、意識の使い方かもしれない。とにかくこれらをつくった者と私たちは繋がっているの???と違和感を感じてしまいます。

旧市街の色合いと装飾に魅了される。



グリフィンたちがいる建物、これが見たくてここに来た。

ベージュにアイボリーの生物たち。彼らの翼や半身が飛び出しているのが建物に躍動感を与えていて素敵でした。

そして、ヴロツワフ大学博物館。
ヨーロッパ最古の高等教育機関のひとつであるヴロツワフ大学。建物のかなりの部分が第二次世界大戦で破壊されましたが修復され、一部が博物館として公開されています。

立体感の強弱が秀逸だった扉の装飾。

1702年に大学を設立した皇帝レオポルド 1 世に因んで名付けられた「Aula Leopoldina(レオポルディア講堂)」。

飛び込んできたのは、柔らかい緑 xピンク。シックな華やかさ。

彫刻、絵画、建築が融合し、Andrei Pozzaのビジョンを見事に反映した幻想的な空間が広がっていました。(設計はイタリアの建築家であり画家、装飾家、そして哲学者でもあったAndrei Pozzaの門下生Christophorus Tausch)

絵画と彫刻の境界線が曖昧になり、現実感を失わせる独特の世界観でした。

そしてヴロツワフで残ったのがピンクでした。特に、緑 x ピンクの色合わせの美しさ。

旅先で印象深かったものは、そこだけパキッと鮮やかに目に飛び込んでくる。お菓子もお花も

柔らかな緑のサボテンに

ピンクの貝に緑の石。

ずっと前に買ったブレスレットも引っ張り出してきた。

で、床の緑とスニーカーのピンク!とかひとりでニヤケたりするのよね。

旅先で感動し、帰国後その余韻を楽しみ、また次の旅へ突入する。
旅で得た感動エネルギーを「循環」させながら日々過ごす。

次にどこに行こうか、とあれこれ考えている時間が至福。
旅って嬉しいですね。

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