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食品

脈打つ富山スピリットを、銀座から。
日本をもっと好きになる『BEAUTIFUL MIND』
vol.1

松屋が提案し続ける「持続可能な社会へ向けた暮らし」。そのプロモーションのひとつ『BEAUTIFUL MIND~毎日ひとつ私と誰かにいいことを~』が、このたび7回目を迎えます。 今回、焦点を当てるのは富山県。暖簾を守る和菓子職人をお迎えして伺った、ものづくりや地元への想い、商品誕生の秘話など、ここでしか聞けないエピソードをお届けします。
伝統と進化の共存に挑む。 日本を背負う富山の名匠たち
今年の2月、8Fイベントスクエアを賑わせた「Ginza Valentine World」。松屋ならではの和菓子コーナーも大好評のうちに幕を閉じました。しかし8年前、このコーナーが始まった当初は「閑散とする日が多かった」と、食品部MD担当課長の牧野賢太郎氏は話します。それが今では松屋銀座のバレンタインに欠かせなくなったのが、2つの富山発・老舗ブランドです。 ひとつが、江戸時代から270年余りにわたりその魂を紡ぎ続ける『五郎丸屋』。16代目としてこの老舗を支える渡邉克明氏は、「生きた痕跡を、菓子というかたちで刻みたい」と、心に感動の水面がひろがる一品を追求しています。 バレンタイン限定で松屋オンラインストアに登場し、どのチョコレートよりも早く売り切れた『きせつのさがしもの』。 渡邉氏が琥珀糖と、偶然目にしたガラスのアート作品とを結びつけ生まれた商品です。インスピレーションは、和菓子とはまったく違う世界から受ける。そんな独特の感性、そして感動をかたちにするセンスにファンは増えるばかり。 富山を代表するブランド、もうひとつは『引網香月堂』。 「和菓子が満たすのは、お腹ではなく心」。和菓子の魅力は五感で楽しめることだと語るのは、4代目として看板を背負う引網康博氏。 彼に表現できないものはない。そう感じさせるほど多彩なお菓子の姿は、圧巻です。お客様のリクエストに応じて上生菓子を作る実演イベントは、当たり前のように行列が。 2023年、ロンドンで開催されたイベントの待ち時間は最長3時間!その行列のなかには某海外ファッション誌のカバーも飾るモデルの姿もあったそうです。しかも後日、富山の本店まで訪れたとのこと。それほどまでに引網氏の技術と人柄に魅了されたのでしょう。 そんな富山の名匠2人と、松屋の食品部MD担当が様々な想いを語ります。 牧野氏 お二人とも型破りなことをされるすごい人、という印象ですが、アミさん(引網氏、以下同)とナベさん(渡辺氏、以下同)はお互いをどんな風に思っているのですか? 渡邉氏 引網さんを意識したきっかけは今でも覚えていますよ。全国和菓子協会の認定試験『選・和菓子職』に、北陸地区では初めて選ばれたのを知ったときです。私も北陸初を目指していましたが、審査会場で笑えるくらい手が震えましたね。 引網氏 若い頃から実演は日常的なことだったのと、鈍感力(笑)。でも、僕だって最初の頃はめちゃくちゃ震えましたよ。 牧野氏 でも、同じ頃ですよね、ナベさんの『T五(ティーゴ)』が観光庁主催の『世界にも通用する究極のお土産フォーラム』に選ばれたのも。 引網氏 そうですよ、たった9品のうちの1品!新聞で見て「すげーっ!」って叫んじゃいましたもん。 渡邉氏 あれに真剣に取り組めたのも、引網さんの姿に触発されたからですよ。 牧野氏 ナベさんは16代目。先代までの15代分の伝統を変えるって勇気がいったでしょうね。 渡邉氏 そこが葛藤でしたね。『T五』の土台にした『薄氷』は、1752年から続くうちの看板商品。先祖代々とどう向き合ってアレンジするか…、非常に悩みました。 牧野氏 ネーミングはジャズナンバーの『テイク・ファイヴ』にちなんでいるとか。トーン、テイスト、ティータイム、富山…、あとひとつの「T」は? 渡邉氏 奥さんの名前です。ちょうど5個になったわーって(笑)。「五」は屋号とも繋がるしいいな、と。 牧野氏 奥様のお名前!やっと謎が解けました(笑)。でも、ひとつに富山を含めるあたりも、やっぱり地元愛に溢れている。アミさんのお店も地元の方々が集まる素敵なスポットですよね。 引網氏 仲間のお店がぽつぽつ集まり出したら、結果的にちょっとした街みたいになってきて。松屋さんで出会ったお客さんも訪れてくれるんですよ。 牧野氏 アミさんの即興実演は「もう一度見たい!」というお客様が多いですから。亡くなった愛犬をオーダーされた方がその場で涙されたエピソードは、僕も思い出すだけで心が熱くなります。 引網氏 何年か経ってまたその方とお会いしたら、「まだ冷凍庫にいます」って仰っていました。 牧野氏 でも、同業の先輩方から上生菓子で動物を象るなんてご法度だ、なんて意見はありませんでしたか? 引網氏 むしろ当初は自分自身がずいぶんと抵抗を感じていたんです。師匠は業界の重鎮、自分も王道を歩むつもり満々だったし。でも、花モチーフのお菓子には見向きもしなかった人たちが招き猫に替えたら足を止めてくれた、そんな台湾での実演経験で考え方がガラリと変わりましたね。 牧野氏 それはお菓子の新たなる力の発見ですね。 引網氏 そうなんです!お客さんが目の前で喜んでくれることよりも大事なことなんて、ない。そう感じたら迷いがなくなりました。 牧野氏 ナベさんは富山県菓子工業組合の理事長をされていて、『とやま菓子コンテスト』を開催されていますよね。洋菓子界ではよく開催される印象ですが、和菓子界ではコンテスト自体が珍しいのでこちらも新風ですね。 渡邉氏 和菓子職人にも晴れ舞台はあった方が、特に若い職人たちのモチベーションと技術が上がるでしょう。 牧野氏 まだ眠っているお店や職人さんの発掘の場にもなりそうですね。松屋ともご縁をいただき、より富山が活性化したらいいな、と勝手に期待しているんです(笑)。 引網氏 日本のお菓子は、もっと挑戦していくべきです。今定番の桜餅や草餅も、最初に世に出たときはきっと賛否両論あったことでしょう。でも、つくり手が発信し続けることで誰もが知る和菓子になった。きっと僕らが今挑戦していることも同じはず、と考えています。 渡邉氏 そうですね、私も和菓子界に足を踏み入れた時からずっと自分の生きた証を残したいと思っていて。引網さんみたいな同世代の仲間が頑張っているのを見ると刺激になるし、何より嬉しいですね。 牧野氏 お二人の考える未来のために、松屋を活用いただけたらとても私もすごく嬉しいです。でもお二人はご自身の暖簾のこととどまらず、富山の未来まで考えているのが共通点。この『BEAUTIFUL MIND』をきっかけに、たくさんのお客様がお二人に、そして富山に興味を持たれることを願っています。 5月22日(水)-28日(火)の期間、1階スペース・オブ・ギンザでは富山の伝統と、ものづくりをお届けする、「BEAUTIFUL MIND Café Stand & Event Space」が登場します。 二人の店主が手掛ける富山の和菓子の期間限定販売のほか、「富山県菓子工業組合」の日替わり市、富山の和菓子と日本酒のペアリング体験なども。ぜひお立ち寄りください。 BEAUTIFUL MIND Café Stand & Event Space 5月22日(水)-28日(火) 1階スペース・オブ・ギンザ
BEAUTIFUL MIND 詳しくはこちら

※画像はイメージです。

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