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森さんちに、おじゃましました “北欧” 経由、暮らしを楽しむ「これでいいんだ!」のアイデアvol.25

プロフィール
森 百合子mori yuriko
北欧5ヶ国で取材を重ね、旅や暮らし、デザインの情報を中心に発信。著書に『3日でまわる北欧』(トゥーヴァージンズ)、『北欧おみやげ手帖』(主婦の友社)、『いろはに北欧 わたしに“ちょうどいい”旅の作り方』(ダイヤモンド・ビッグ社)ほか。執筆活動に加えて、NHK Eテレ『趣味どきっ!』、NHK 総合『世界はほしいモノにあふれてる』などメディア出演や講演を通じて北欧の魅力を伝えている。

冬のおもてなしのコツ

今年の秋はだいぶ暖かいなと思っていた矢先、ぐっと冷え込むようになりました。冬が近づくとグラタンやオーブン料理が恋しくなりますよね。今回はおもてなしのテーブルでも喜ばれる、北欧を代表するオーブン料理のレシピをご紹介します。



「ヤンソンの誘惑」

【材料 約4〜6名分】

じゃがいも 大きめ5~6個
たまねぎ 1/2個
アンチョビ 7~8切れ
生クリーム 1パック(200ml)
砂糖 小さじ1
バター 適宜
パン粉 適宜


1. オーブンを200度に温めておく。みじん切りにした玉ねぎを、塩こしょう、バターで色づくまで炒める。

2. じゃがいもは細長く棒状に切る。アンチョビもざっくりと刻んでおく。

3. 耐熱皿にじゃがいもの1/3を敷き、たまねぎとアンチョビを半量散らす。じゃがいもの1/3、残りのたまねぎとアンチョビを敷いたら、最後にじゃがいもで表面を覆う。

4. 生クリームをまわしかける。(さっぱりした味が好みの場合は、生クリーム100ml+牛乳100mlでもおいしくできます。)

5. お好みでバターをちぎって落とし、パン粉をふりかけて200度で40分ほど焼く。

スウェーデンの伝統料理「ヤンソンの誘惑」は、名前のユニークさもあってか北欧料理のなかでもよく知られるレシピ。ビュッフェテーブルでもおなじみの味です。メインの食材はじゃがいもとアンチョビ。よくある組み合わせなのですが、ヤンソンならではのポイントが2つあります。ひとつはじゃがいもの切り方で、スライスではなく細長く切るのです。スウェーデンの友人いわく「細長くないとヤンソンじゃない」そうです。


もうひとつのポイントは甘さ。日本でアンチョビというと塩漬けが一般的ですが、「ヤンソンの誘惑」に使うスウェーデンのアンチョビは甘いのです。

こちらがスウェーデンのスーパーマーケットで売っているアンチョビ缶。漬け汁には砂糖やスパイスが使われています。ちなみにアンチョビといえば普通はカタクチイワシを塩漬けにしたものですが、スウェーデンのアンチョビ缶に使われているのはニシンの一種。




本場のレシピでは、このアンチョビ缶の漬け汁も一緒にまわしかけるので、甘みのある味わいに仕上がります。ですので、日本のアンチョビを使う場合には、砂糖かハチミツを小さじ1ほど足して甘さを加えています。


家族や仲間と集う機会も増えるこの時期は、楽しみな一方で忙しさに追い回される時期でもありますよね。「さあ何を作ろう。どうしよう」と頭を悩ませずにすむ、「とりあえず、これ作ろう」のレシピがあると幾分、気持ちがラクになります。簡単ながら「北欧伝統の味だよ!」と出すと喜ばれますし、この時期はやっぱりオーブン料理や煮込み料理が食卓に一品あると、ほっとしますしね。わが家のホームパーティは持ち寄りにすることが多いのですが、ヤンソンや煮込みを一品ひとまず作って、友人たちにパンやおつまみをお願いして、余裕があればあと一品……くらいの気持ちで手軽に集うようにしています。あとはお酒とおしゃべりで楽しく過ごせればいいよね!と。

そしてヤンソンさん、アンチョビを使っているからか白いごはんにも意外と合うのです。ドリア風に、残ったヤンソンを食べるのはパーティ翌日の秘かな楽しみ。北欧からきた「これさえあれば」のレシピ。パーティシーズンにぜひいかがでしょう。



vol.24「繰り返しの法則」はこちら

「ヤンソンの誘惑」とのペアリングでホッと安らぐディナーを。
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