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森さんちに、おじゃましました “北欧” 経由、暮らしを楽しむ「これでいいんだ!」のアイデアvol.6

プロフィール
森 百合子mori yuriko
北欧5ヶ国で取材を重ね、旅や暮らし、デザインの情報を中心に発信。著書に『3日でまわる北欧』(トゥーヴァージンズ)、『北欧おみやげ手帖』(主婦の友社)、『いろはに北欧 わたしに“ちょうどいい”旅の作り方』(ダイヤモンド・ビッグ社)ほか。執筆活動に加えて、NHK Eテレ『趣味どきっ!』、NHK 総合『世界はほしいモノにあふれてる』などメディア出演や講演を通じて北欧の魅力を伝えている。

こまごまとした可愛い物たちを飾るヒント

キャラクター物やフィギュアなど、見つけるとつい買ってしまう、つい集めてしまう、こまごまとした可愛い物ってありますよね。以前はそうした雑貨類を飾ると部屋が子どもっぽくなってしまうのでは……と思いこみ、買ったもののうまく飾ることができないでいました。今回はそんな、こまごまとした物たちを飾るヒントをご紹介したいと思います。 北欧の家で、お気に入りのオブジェやコレクションしている物を並べている場所といえば……窓です。北欧の建物は一般的に断熱材がしっかりと入っているため壁が厚く、そのため窓台(窓の下側の部分)に奥行ができて出窓のような仕様になります。この出窓的スペースこそがコレクションの飾り場所。お気に入りのフィギュアを置いたり、外光が反射してきれいだからとガラスの器を置いたり、子どもの工作がさりげなく置いてあることも。北欧を訪れはじめた頃、住宅街を歩いては窓辺に目を奪われていました。どの家の窓にも何かしら置いてあって、こまごまとしたその家ならではのコレクションが並ぶのを見るのがとても楽しかったのです。 ちなみに北欧の家の窓にはカーテンをしていないことが多く(「カーテンをしている家は隠し事をしている」とも言われますが、おそらく太陽の光を遮りたくないのが一番の理由だと思います)、窓辺の様子がよく見えるのです。窓辺は飾って、道行く人の目も楽しませる。そんな風に考える人も少なくないのでしょう。


こちらはデンマークの友人宅の窓辺です。同シリーズの赤茶の陶器がいくつか並び、そのまわりにはフィギュア、石、ガラスやピューターの器、アジア風の置物など、さまざまな国や時代からやってきた物が並んでいます。単体で見ると地味だったり、必ずしもデザイン性の高い物ばかりではないのですが、こうして並んでいると素敵なコーナーに見えますよね。軸になるような物をまず並べて、そのまわりにあれこれと組み合わせていくのがコツのようです。




こちらの窓には陶器、植物、謎のオブジェ、そして子ども達がペイントした石や手作りフィギュアもあります。ここでも陶器や石など、雰囲気が似たものがいくつか連ねて飾られていますね。




さてこれがわが家の窓辺です。まず飾りたかったのは右側にいるフェルトの人形。スウェーデンの絵本に登場する森の小人をイメージした人形で、同じくフェルトで作られたキノコや、スワッグとして売っていた木の枝に小さなヒンメリ(藁を使ったフィンランドの伝統的な飾り)をぶらさげて一緒に置いてみました。このスワッグが森の木のようないい味を出し、気に入っています。スワッグ下に置いた民族衣装を着たおじいさんとおばあさんの人形は友人から贈られたもの。右端に連なっているのはムンクの叫びと会津の起き上がりこぼしのコラボグッズ。左は妖精を模ったフィンランドのサウナストーン。どこに置いたらいいものやら……と頭を悩ませていた物も一緒にまとめて置いたら面白い空間になりました。




こちらは窓辺ではなく棚の上ですが、スウェーデンの民芸品である木製の馬、ダーラナホースやフィンランドで買ったイースターエッグの中に入っていたムーミンフィギュアなど、旅するうちに集まった雑貨をまとめて並べています。奥にある馬の絵柄の木箱は私が子どもの頃に作った物。ダーラナホースとなんだか似てるな……と思い、一緒に飾ってみました。他にも実家にあった木馬の飾りやマッチ箱入れなども合わせてみましたが、こうして子どもの頃の思い出の品などを掘り出して合わせてみるのも楽しいもの。




こちらは仕事部屋にある小さな棚の上。ミシン用の糸やまち針など普段使う手芸品と一緒に、エストニアやスウェーデンでみつけたヴィンテージのフィギュア、さらには日本製のユニークな招き猫や不良風ダルマも混ぜてみました。後ろに額を置いたらまとまりが良くなった気がします。こうして組み合わせて飾っていくと、単体で飾るにはビミョーかしら……と思っていた物も「一緒に置いたら可愛いかも」と再発見があったりして、それも面白いのです。 じつはリビングをリノベーションする時に「北欧の家のように飾れる場所に」と出窓を作ったのですが、日当たりのよい出窓は猫たちのお気に入りの場所となり、物が飾れなくなってしまいました。それで部屋を見回して、(猫たちが占領しにこなさそうな)棚を窓辺に見立てて飾るようになったのです。出窓がない部屋も多いと思うので、こうして棚上を窓に見立てて飾ってみるのも楽しいですよ!


vol.5「キッチンを楽しく」はこちら

思わず飾りたくなる“可愛い物たち”

松屋銀座で、つい飾りたくなる可愛い物たちはここに集まっています。

7階デザインコレクション

 

 

 

写真の<ケルナースティック><Juba>のように外国のデザイナーによって作られた可愛い玩具が揃います。

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