快適な売場づくりでオリジナルメニューの開発、
プロとしての接客で“幸せの連鎖”をつくりたい。

冷凍生活アドバイザー髙取未奈

2019年に松屋に入社し、テーブルジョイ係として家庭用品売場を担当。
2021年より食品部食品一課 生鮮・グロッサリー係として勤務し、2022年の冷凍食品売場「GINZA FROZEN GOURMET(ギンザ フローズン グルメ)」の立ち上げから担当する。

快適な売場づくりでオリジナルメニューの開発、プロとしての接客で“幸せの連鎖”をつくりたい

地下2階の生鮮食品売場「GINZA フードステージ」には、松屋銀座独自の冷凍食品を扱う一角「GINZA FROZEN GOURMET(ギンザ フローズン グルメ)」があります。
その立ち上げから関り、より良い売場づくりに励む髙取さんに、食品の冷凍のコツやおすすめの商品、プロとして意識していることをなどを伺いました。

目次

冷凍には、時短だけでなく乾燥・酸化の防止や食材を柔らかくする効果も

――髙取さんが「冷凍生活アドバイザー」を取得されたきっかけを教えてください。

髙取:冷凍食品売場「ギンザ フローズン グルメ」の立ち上げ当時の2022年ごろ、上司から「冷凍生活アドバイザー」という資格があることを聞いたんです。そこから興味を持って取得しました。

当時は冷凍保存をする習慣があまりなく、こんなにも便利で生活の役に立つものだと思っていなかったのでびっくりしましたし、とても勉強になりました。

――資格取得のために勉強する中で、知って良かったと思ったことはなんですか?

髙取:「-18℃」が冷凍食品にとって、いかに重要な温度かということです。
この温度帯では、腐敗や食中毒になるほとんどの菌類や微生物、酵素の分解作用が働くことがないため、食品を長期保存することができるんです。

お肉や野菜など、値段がお安いときにまとめ買いをして長期保存すれば、節約にもつながります。

快適な売場づくりでオリジナルメニューの開発、プロとしての接客で“幸せの連鎖”をつくりたい

――「冷凍生活アドバイザー」の資格テストには、オリジナルレシピを考案するという項目もあるとお聞きしました。髙取さんは、どんなレシピを考えたんですか?

髙取:私は仕事柄、帰りが遅くなってしまうことが多いので、帰ってから手の込んだ料理が作れないのが悩みでした。なので、下味冷凍レシピを考えたんです。鶏肉やにんじん、しめじ、油揚げなどを食べやすい大きさに切って、あらかじめ少し濃いめに味付けして煮たものを冷凍しておきます。そのとき、食べる人数分ごとに小分けして保存するのがおすすめです。食べたい前日に冷蔵庫解凍をしたら、お米と一緒に炊くことで、少し手の込んだ炊き込みご飯を手軽に楽しむことができるレシピを考案しました。

下味冷凍はただ手間が省けるだけでなくて、調味料の油分が食材の乾燥や酸化を防いでくれたり、食材を柔らかくする効果があったり、本当にメリットしかないんです。ですから、ぜひみなさんにも活用していただきたいですね!

――下味冷凍には、時短だけでなく美味しさの面でもメリットがあるんですね。

髙取:そうなんです。下味冷凍をする場合だけでなく、食材をなるべく空気に触れさせないことがポイントなんです。なので、ジップが二重になっているフリーザーバッグを選んで、食材をラップに包んでから冷凍保存することをおすすめします。

また、冷凍する前に食材を平らにしたり、食品の大きさをカットしてそろえたりすると冷凍ムラができにくくなります。そういうちょっとしたひと手間で、冷凍食品をより美味しく楽しむことができると思います。

――髙取さんがよく冷凍する食品はなんですか?

髙取:やはり、お肉やお魚が多いです。そのほかにおすすめの食品は、私が大好きな卵です。といっても、そのまま冷凍するのではなく、フィリングにして小分けに冷凍をしています。そうしておくことで、焼いたトーストの上に乗せて食べるなど、いつもより少し上質な朝食を楽しむことができますよ。

 

資格を取得したことで、健康意識やライフスタイルも変化

――資格を取得されてから、ご自身の食生活に対する考え方も変わりましたか?

髙取:冷凍生活アドバイザーの勉強をしたことで、冷凍の正しい保存方法や解凍方法を知ることができたので、自分の生活に合わせて、より快適に食事のメニューを考えられるようになりました。健康に対する意識もライフスタイルも変わったような気がします。

快適な売場づくりでオリジナルメニューの開発、プロとしての接客で“幸せの連鎖”をつくりたい

――資格取得が髙取さんのライフスタイルもいい方向に変えてくれたんですね。やはり、お仕事以外の時間でも冷凍食品のことを気にされているのでしょうか。

髙取:とても気にしています。例えば、お買い物に行った出先でも、冷凍食品売場があったら見に行きますよね。どのようなラインナップで展開しているのか、その中でどのようなこだわりに重きを置いておすすめしているのか、その場所によってお店の色は違うので、とても勉強になります。

――食品売場を見る以外に、休日はどう過ごされていますか?

髙取:休日は身体を癒したいので、温泉やサウナに行って心身ともにリフレッシュをしています。家族や友人との時間も大切にしたいので、一緒にショッピングを楽しんだり、カフェでゆっくりしたりすることも多いです。

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家族や友人と温泉やカフェで過ごしたときの一枚

 

お客様に感動していただけるオリジナルメニューを開発したい

――業務内容についてもお伺いしたいのですが、髙取さんは冷凍食品の開発にも携わっているそうですね。

髙取:はい、上司と一緒にオリジナル商品の開発にも力を入れています。お客様に喜んでいただき、満足していただける商品をつくっていきたいと考えています。本格的なレストランの味が、より簡単にご家庭で楽しめるなんて嬉しいですよね。形になるまで時間がかかったとしても、お客様が食べたときに感動していただけるようなメニューを開発していきたいです。

また、売場に立つ人間として、お客様がよりわかりやすく快適にお買い物ができる売場づくりを考えていきます。

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――より快適な売場とは、どんなものなのでしょうか。

髙取:冷凍食品と言っても、カテゴリーは多種多様で形状や特徴もそれぞれ違います。
私たち店側が陳列しやすい棚割りを考えるのではなく、お客様目線で商品一つひとつの特性に合わせて、どこに何を置くべきなのか試行錯誤しています。

例えば、売場では洋総菜、和惣菜、中華総菜、スイーツなど様々なジャンルを取り扱っていて、商品をブランドごとに置いている棚もあれば、カテゴリーごとに分けている棚もあるんです。どうやったら手に取っていただきやすいのか、はっきりした正解はないので、お客様がお買物をされている様子を見ながら、ブラッシュアップする日々です。

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――すでに整理整頓されているように見える棚も、試行錯誤の連続なんですね。業務の中で、髙取さんが意識されていることはありますか?

髙取:「ギンザ フローズン グルメ」は地下2階にあるので、わざわざ来てくださるお客様はご自身のお買物なのか贈り先様に向けたギフトなのか、きっと何か明確な目的をお持ちだと思います。ですので、お客様とお話ししながら細かいニーズを聞き取るようにしています。お客様や贈り先様に喜んでいただけると私もとても嬉しいですし、そういう“幸せの連鎖”をつくっていける接客が出来るよう、日々業務に向き合っています。

――お客様との関わりの中で嬉しかったことはありますか?

髙取:現在、売場には約300種類の冷凍食品があり、私は基本的にそのほとんどを試食しています。その中から、お客様のご希望に合わせて美味しかった商品をおすすめしているのですが、実際にお客様が気に入ってくださると、私が食べたその味の感動が伝わったのだなと、とても嬉しくなります。

あるとき、ご年配の女性のお客様から商品注文のお電話をいただいたことがあり、その方の嗜好を伺って、「<レストラン アラスカ>国産黒毛和牛フィレ肉のビーフストロガノフ&バターライス」をおすすめしたんです。そうしたら、その後10回以上もリピート購入してくださって、本当に嬉しい経験でした。

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「ビーフストロガノフ&バターライス」は創業以来、多くの人から愛される「レストラン アラスカ」とのコラボレーション商品

――そんなにリピートしてくださるなんて、よっぽど美味しかったんですね。

髙取:実際、国産黒毛和牛のとろけるような柔らかさと旨み、そして特製デミグラスソースとバターライスのコクがベストマッチして、本当に美味しいんです。ぜひ、一度はお召し上がりいただきたい一品です。ギフトにもおすすめですよ。

最近入荷したものだと、やまやの明太フランスも最高です。トースターで焼くだけで、パンの外側はカリッと、中はモチッとしています。パンの中には明太子のフィリングがぎっしり詰まっていて、こちらもとても美味しいんです。

――お聞きしているだけで美味しそうで、食べてみたくなりました。最後に、お客様へのメッセージをお願いします。

髙取:冷凍食品と聞くと、簡単に食べられるけど、味は落ちるというネガティブな印象をお持ちの方もまだ多くいらっしゃると思います。ですが、そんな印象を覆す自信のある商品が「ギンザ フローズン グルメ」にはたくさんあるので、ぜひ売場に足を運んでいただければ嬉しく思います。ご満足いただける商品選びができるように、誠心誠意お手伝いさせていただきますので、どうぞいつでもお声がけください。

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