静かなるこだわりがモノをいう生涯をともにしたい“紺ブレ”という存在

紺色のブレザー、略して紺ブレ。ファッション好きならきっと1〜2着は持っているマストアイテムです。オフィスでも、数あるプライベートシーンでもしっくりきてしまうその汎用性の高さから、「365日のうち、200日以上を紺ブレで過ごす」という人もいるくらい。20代や30代といった若い世代には新鮮で、50代、60代、それ以上の成熟した大人には懐かしい、それぞれの個性を引き出しつつ印象に深みを持たせるという、ベーシックながら奥の深いアイテムです。
濃密かつ長い月日をともにするであろう紺ブレの存在とその基本知識について、松屋銀座のシニアバイヤー・宮崎俊一さんに伺いました。

「アメリカのトラッドスタイルとして1950年代に生まれたアイビールック。日本に入ってきたのは1960年代のことですが、このアイビーブームのなかでもっとも代表的だったのが紺ブレです。おしゃれ好きの間のブームにとどまらず、1980年代に制服として採用する学校が続々と出てきたこともあり、団塊ジュニア世代以降は制服の延長のようなイメージを持つことも多くなりました。また、年代ごとに独自の着こなし方を楽しみながら広まり、定着したアイテムでもあります。

私が入社した30数年前、先輩の男性社員の中には、ほぼ毎日違うタイプの紺ブレをいろいろアレンジして着こなしている人たちもいたぐらいです。クローゼットに7〜8着は並んでいたんじゃないでしょうか。紺ブレはそのくらい着こなしの幅が広く、愛着の湧くアイテムです。アイビールック発祥の地のアメリカでは“お悔やみシーン以外、どんなところへも着ていけるもの”として愛されています。そんな紺ブレのことを、もう少し詳しくお話しましょう」

すべてはバランスがものをいう。
少しずつ自分のものにしていくディテールたち

「ひとくちに紺ブレといっても、“シングルか、ダブルか”といったぱっと見て分かる違いから、シルエットやステッチ、メタルボタンの数などの細かい違いまでデザインは多様にあります。たとえばベント。背中側の裾の割れのことですが、代表的なのは、センターフックベント。センターベントの上部に角をつけたデザインで、激しい動きでベントの上部を裂けにくくするために考えられたディテールです。まん中にひとつ入ったセンターベント、左右に入ったサイドベンツの2種類もあります。

生地感やポケットのあしらいなども印象を左右しますが、紺ブレ最大の特徴といえばやはりメタルボタンでしょう。ゴールドの色合いや風合い、デザイン、ボリューム感など、ブランドによりつくりはさまざま。ブレザーとジャケットの違いについて聞かれることがよくありますが、単純にメタルボタンが付いているのがブレザー、通常のボタンが付いているのがジャケットです。だからこそ紺ブレにおいて、ボタンというディテールは命。印象の半分以上を占めるのがボタンのクオリティーと言っても過言ではないでしょう。
このようなディテールの違いを知り出すと、多くの人はいつからか自分なりの組み合わせを叶えた“理想の紺ブレ”を思い描くようになります」

大人だからこそのこだわりアイテム
「紺ブレをオーダーする」ということ

紺ブレの歴史と、実は知らない人が多いそのディテールの細かさ。たくさんのブランドへ足を運び、袖を通してみるのも楽しいのですが、生涯をともにするような存在なら“自分だけの1着を仕立てる”という選択肢はいかがでしょうか。

「何が似合うのか、自分でどうやって選んだらいいのか迷われている方も多いですよね。そんなときこそ、百貨店の、松屋銀座の強みに頼ってください。
松屋銀座のブレザーのこだわりは、パターンオーダーが可能な点とボタンのクオリティー。
一般的に補正範囲が狭いと言われているパターンオーダーですが、松屋銀座では、10年以上にわたり、提携工場への独自の技術指導を行うことで、細かな補正が可能となり、よりフィット感の高い着心地を実現しています。型紙のアップデートも早く、トレンドや数々のブランドの傾向を踏まえて落とし込まれていくので時代の感性を汲んだ仕上がりとなります。

お客様のお好みに合わせて、
ベントやポケット、肩パットの厚み、裏地の色、ラペル（襟）の端に入れるステッチの幅まで選ぶことが出来ます。ウエストの絞りの少ないアメリカントラディショナルに近いものから、フィット感がありウエストをシェイプしたものまでお好みのシルエットでお仕立てします。手がけるのは、手作業を重視する日本の工場です。汎用性が高く、本格仕立てのブレザーが、63,800円からという価格にも自信があります。さらに先ほどお伝えした、印象を左右するメタルボタンは1960年代のフランス軍の未使用のヴィンテージ。松屋独自ルートで仕入れているため、他ではなかなか出合えないでしょう」

印象を左右するメタルボタン、こだわりの素材＆仕立てと魅力的な価格を実現した、松屋銀座の画期的なパターンオーダー。長きに渡る日本の工場との関係性や独自のネットワークによる生地の仕入れ、スピーディーなトレンドキャッチ力、そしてお客様の声のすべてが重なり実現しているサービスです。
自分仕様の服を着るということは、自分を表現する方法のひとつ。
銀座でオーダーをするという体験は、非日常の楽しい時間。
松屋銀座で自分だけの紺ブレを仕立てるという選択肢、あなたの人生経験に加えてみませんか。

パターンオーダーブレザー 63,800円から(ボタン代込み)
5階アトリエメイド

※表示価格はすべて税込です。