おりふしギャラリー
期間限定ショップ

民藝をモチーフに世界を目指すアパレルブランド
SOCIETY OF LOCAL ARTS

2024年6月26日(水) - 7月2日(火)
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※最終日は午後5時閉場
「SOCIETY OF LOCAL ARTS(ソサエティ オブ ローカル アーツ)」は、2024年春にデビューしたばかりの新しいアパレルブランドです。 ブランドの創業者であり、アーティスティックディレクターを務めるのが、日下 淳。 伝統的な素材と洗練されたデザインを融合させ、着心地と機能性を追求し続ける英国のブランド「マーガレット・ハウエル」などのメンズのデザイナーとして経験を積んできた日下が、自身のブランドのモチーフに選んだのが、日本の「民藝」でした。
民藝とは何か?

民藝について辞書で調べると、おおむね次のように解説されています。 「庶民の生活のなかから生まれた、素朴で郷土色の強い実用的な工芸。民衆的工芸の略。大正末期、柳宗悦らによる造語」 私たちが普段、民芸店、民芸調という風に使っている言葉は、実はまだ生まれて100年に満たないのです。 民藝が誕生した直接の契機は以下の通りです。 1923(大正12)年の関東大震災をきっかけに京都に転居していた柳は、濱田庄司、河井寛 次郎とともに東寺や北野天満宮の朝市に繰り出していました。 そこで、誰にも見向きもされない大衆的で素朴な品、いわゆる下手物、雑器のなかに美を見出します。 そして1925(大正14)年、それらを「民藝(民衆的工藝)」と名づけ、翌年には、柳、濱田、河井、富本憲吉の連名により「日本民藝美術館設立趣意書」を発表、民藝品の調査、蒐集、保管、公開などを行うための美術館を建設する計画を始動します。 1936年には、東京・駒場に「日本民藝館」が開館。 こちらには柳の視点から蒐集された17,000点に及ぶ民藝品が収蔵されています。 民藝とは、柳らによる新しい美の視点であり、それらを守り、育てようとしてきた運動ということができるでしょう。

日本民藝館

日本民藝館の収蔵品を手本に

ロンドンとケンブリッジを中心に活動したイギリスの知識人、芸術家のサークルである「ブルームズベリー・グループ」に興味を持っていた日下が、民藝と出会い、傾倒していくのに時間はかかりませんでした。 ファッション業界専門紙「WWD JAPAN」のインタビューのなかで、日下は次のように語っています。 「日本民藝館に行き、民藝に使われている色柄のセンスや、色合いに感動した。焼きものに描かれた宇宙や空のニュアンスを洋服で表現したいと思ったのです」

日本民藝館に通い詰めて、書き写したスケッチ
民藝の知識を深めていくうちに出会ったのが、『民藝の教科書』(グラフィック社)、『暮らしの民藝』『北欧の日用品』(エクスナレッジ)などの著書を持つ文筆家の萩原健太郎です。 現在は、SOCIETY OF LOCAL ARTSのクリエイティブアドバイザーとして、民藝に関するアドバイスから、民藝の色や模様を布に落とし込んでいく際の提案、ブランディングや戦略まで携わっています。

陶磁器の釉薬や模様をファブリックで表現

民藝のパターンを生かしたファッションというときによく行われるのが、たとえば、着物の伝統の色柄を、ほぼそのまま洋服などに用いるといったようなことです。 しかし、それだと布から布への転用なので目新しさは感じられません。 それに対して、日下が試みたのは、“焼きものの釉薬や模様を、自身がデザインする洋服や服飾雑貨に落とし込むこと”です。 鳥取の因州中井窯のうつわの緑や黒の色合い、それらの重なる部分の滲み、島根の出西窯の焼き上がりの調子などがインスピレーションの源になりました。 それらを実現するために、京都の職人による手捺染や、最新のデジタルプリントなど、あらゆる方法を駆使しました。

因州中井窯にて。染め分けの作業中
焼き上がった染め分け皿
因州中井窯の皿をモチーフにデザインされたファブリック

民藝を後世に伝えていくためのプラットフォーム

民藝とはすでに述べた通り、柳宗悦を中心に始められた私的な活動でした。 端的にいえば、“柳が美しいと認めたもの”が民藝といえるのですが、柳が亡くなったのは60年以上も前の1961年のこと。 当然ながら、当時と比べ、素材や製法は進化し、人々のライフスタイルは変わりました。 だから、民藝を後世につないでいくためには、柳が実際に目にして選んだ日本民藝館の蒐集品から学ぶことも大切ですが、“今、柳が生きていれば、民藝と認めるのか”という視点を持つことのほうが大切だと思うのです。 柳宗悦の長男でインダストリアルデザイナー、日本民藝館の3代目の館長を務めた柳宗理は、ジーンズやジープ、ブラウンの電卓なども民藝と呼べるのではないか、といったそうです。 SOCIETY OF LOCAL ARTSも、民藝のフィロソフィーを心に留めつつ、民藝の世界に新しい風を吹き込みたいと思っています。 そしていつか、民藝の産地(= LOCAL ARTS)を連携させ、一つのプラットフォーム(= SOCIETY)になることが、私たちの夢です。

銀座から世界へ

民藝には、普遍的な価値があると考えています。 だから、私たちも流行を追うようなことはしません。 ブランドのデビューとなった2024SSも、メンズをメインとしたユニセックスウェアとラゲッジアイテムによる静かなスタートとなりました。

DRAWSTRING BAG INDIGO HAND
綿・ポリウレタン Size F 11,000円
FLAT BAG MEDIUM HAND PRINT
綿 Size F 9,350円
FLAT TOTE HAND PRINT
綿 Size F 13,200円
願うのは、少しずつみなさまに知っていただき、暮らしのなかに溶け込んでいけたら、ということ。 嬉しいサプライズとしては、ロンドンのセレクトショップからオーダーをいただきました。 日下が大きな影響を受けたブルームズベリー・グループを生んだ場所から世界への発信を開始できるのは、私たちにとって大きな喜びなのです。 そして、日本のみなさま、および日本を訪れるみなさまには、この銀座の地からSOCIETY OF LOCAL ARTSのことを知っていただけたら、これほど幸せなことはありません。 ぜひ、お手に取ってみてください。

SOCIETY OF LOCAL ARTS クリエイティブアドバイザー 萩原 健太郎

クリエイティブセレクト2024 第3週  ”SOCIETY OF LOCAL ARTS” ポップアップショップ 6月26日(水)ー7月2日(火) ※最終日は午後5時閉場 7階おりふしギャラリー ディレクター 在廊日:6月26日(水)ー28日(金)・7月1日(月) 午後6時ー8時            6月29日(土)終日            ※6月30日(日)、7月2日(火)の在廊はございません。            ※予定が変更になる場合もございます。
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※画像はイメージです。 ※表示価格はすべて税込みです。

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