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森さんちに、おじゃましました 暮らしを楽しむ「これでいいんだ!」のアイデアvol.13

プロフィール
森 百合子mori yuriko
北欧5ヶ国で取材を重ね、旅や暮らし、デザインの情報を中心に発信。著書に『3日でまわる北欧』(トゥーヴァージンズ)、『北欧おみやげ手帖』(主婦の友社)、『いろはに北欧 わたしに“ちょうどいい”旅の作り方』(ダイヤモンド・ビッグ社)ほか。執筆活動に加えて、NHK Eテレ『趣味どきっ!』、NHK 総合『世界はほしいモノにあふれてる』などメディア出演や講演を通じて北欧の魅力を伝えている。

北欧から和につながる

わが家の住まいづくりの軸になっているのは、北欧のアイテムやデザインです。旅をしながら彼の地の住宅やカフェなどさまざまなインテリアを見て刺激を受けて、私の住まいづくりの熱は一気に高まりました。使う人のことを考えたデザイン、豪華でなくとも快適で心落ち着く住まい。以前は北欧の住まいに憧れるあまり、「どうしてああならないのだろう」「同じ物を取り入れても、日本の家では素敵にならないのでは」とネガティブに考えてしまうこともありました。一方で、ただ北欧の物を置くだけ、真似をするだけの部屋には魅力がないとも思っていました。 北欧の人々は、「家は自分のアイデンティティーを表すもの」と言います。アイデンティティーだなんて、大袈裟だなあ……と思っていた時期もありましたが、ある時から自分のルーツである日本と、好きな北欧を組み合わせていくのが、自分らしい部屋づくりの軸になっているのでは?それってとても個性的で自分らしいアプローチなんじゃないかと思うようになりました。


例えばわが家では会津木綿をさまざまなシーンで愛用しています。独特の織り技術で作られているため色に深みがあり、マリメッコやヴィンテージ生地などインパクトある北欧のテキスタイルに合わせても負けない強さと美しさがあるのです。近年はモダンな配色も増えてさらに面白く、カーテンやクッションで合わせて使ったり、テーブルセンターとして北欧の器や雑貨と合わせて楽しんでいます。


日本のデザインと北欧の物には共通項が多いといわれます。例えばこの写真。どれが北欧の物で、どれが日本製かわかりますか?クッキーを入れたお皿はデンマークのヴィンテージですが、こうして見ると和食器のようです。テキスタイルデザイナーの川上玲子さんが書籍に書かれていたのですが、スウェーデンに留学されていた時にマリメッコを着ていたら「日本の着物を仕立て直したもの?」と聞かれたそうです。確かに北欧のパターンには着物の小紋柄のように見えるものも多いですし、日本古来の色彩や文様を反映させたデザインが、とても北欧的に見えることもあります。


こちらは北欧の食器とよく合う青い漆塗りのお箸。箸置きにしているキノコも日本の作家物です。角皿はノルウェーのヴィンテージですが、お茶碗と一緒に使ってもしっくりきます。こうやってお互いを引き立てる和と北欧のデザインを取り合わせるのが最近はますます面白くて、それを意識してからはモノ選びの視点がぐんと広がった気がします。クリスマスそして年末年始のあしらいや食器づかいも、今年は北欧と和を意識してコーディネートしてみるつもりです。

住まいや暮らしのアイデアを発信してきたこの連載、じつは今回で2年目に突入しました!これからはそうした北欧経由で見つけた日本の良いものや、取り合わせ方もご紹介していきたいなと思っています。


vol.12「ハンパなものの存在感」はこちら

北欧食器と合わせたい、「和テイスト」が集まる売場をご紹介!
7階和食器

酒器や作家さんが作った食器など、こだわりの和食器が揃います。

 

 

7階N・A・R・A T・E・I・B・A・N

「日本のものづくり」を中心とした少しスタイリッシュな雑貨が揃います。北欧テイストとあわせてみては。

 

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