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森さんちに、おじゃましました “北欧” 経由、暮らしを楽しむ「これでいいんだ!」のアイデアvol.7

プロフィール
森 百合子mori yuriko
北欧5ヶ国で取材を重ね、旅や暮らし、デザインの情報を中心に発信。著書に『3日でまわる北欧』(トゥーヴァージンズ)、『北欧おみやげ手帖』(主婦の友社)、『いろはに北欧 わたしに“ちょうどいい”旅の作り方』(ダイヤモンド・ビッグ社)ほか。執筆活動に加えて、NHK Eテレ『趣味どきっ!』、NHK 総合『世界はほしいモノにあふれてる』などメディア出演や講演を通じて北欧の魅力を伝えている。

休み上手になるために

北欧の友人たちと交流していて思うのは、リフレッシュをしたり、休みをとるのが上手だなあということ。夏休みは連続して一ヶ月ほど取るのが当たり前。日が長くなり、外で過ごすのが気持ちよい初夏から夏にかけては、北欧の人々にとって一年でもっとも心躍る季節です。この時期に休みを取らないでどうする!とばかりに、しっかりと休暇の予定を組み、その休暇を目標にして仕事をがんばるのだとか。


一日のなかでも仕事をしたり忙しく過ごす中でコーヒータイムを設けたりと、頭を切り替えてリラックスするのがうまいと思います。スウェーデンにはコーヒータイムを指すフィーカという習慣があるのですが、フィーカの時間は会社にもあります。例えば午前10時と午後3時など時間が決められていることも多く、以前、取材で訪ねたオフィスでは午後3時になると鐘がなり、奥の作業室からぞろぞろと社員達が出てきて、キッチンや休憩室でコーヒーを片手におしゃべりをしていました。こうやってみんなで一斉に休むのか!と驚きましたが、忙しいとつい休憩を後回しにして手を動かし続けてしまいがち。鐘がなったらとにかく手を止めて「とりあえずコーヒー」というのは、なかなかいい仕組みだなと思いました。思えばこれまで訪れた北欧の会社には、それぞれフィーカしやすいコーナーがきちんと作ってありましたね。


フィーカはただコーヒーを飲む時間というよりは、コーヒーを飲みながら友人や仲間とおしゃべりをして、ひと息つく時間なのです。スウェーデン以外の北欧の国でもこうしたコーヒータイムは暮らしにかかせないものとされています。


北欧でコーヒーのおともといえば菓子パンです。定番のおやつはシナモンロール。フィンランドを舞台にした映画『かもめ食堂』で日本でも一躍知られるようになりましたよね。デンマークならデニッシュ、アイスランドならドーナツ、ノルウェーはスコールブローと呼ばれる菓子パンやワッフルなど各国それぞれに愛される味があるんです。カフェに行くとケーキももちろんあるのですが、菓子パンの存在感がとっても大きい!またスウェーデンでは伝統的なクッキーも根強い人気があります。


カフェで飲むものといえばブラックコーヒーが定番でしたが、最近はカプチーノやカフェラテなどエスプレッソ系ドリンクや、コーヒーにくわえて紅茶やルイボスティーなども人気です。昔ながらのカフェではブラックコーヒーを注文すると、コーヒーポットから自分で注ぐセルフサービスのスタイルが多く、お代わりも自由にできます。この気軽さが、旅をしていても「ちょっとコーヒーでも飲んでいこうかな」という気にさせてくれます。


私も今ではすっかりフィーカをする習慣が身につきました。シナモンロールを焼くこともありますが、買ってきたクッキーやおせんべいで済ませることも多いです。北欧には素敵なカップやポットなどコーヒータイムにまつわる道具がたくさんあって、お気に入りの器に触れるのも気分転換になりますね。そして忙しい時も、やりきれない時も「とりあえず、ひと息」。この習慣は思っている以上に心を穏やかに保ってくれるものだなと実感しています。最近はこれまた北欧の友人の真似ですが、テラスでもコーヒータイムを楽しみます。お日さまが大好きな北欧の人々は、この時期、庭やベランダにテーブルを出してひと息つく人も多いのです。 まずは一日単位で休み上手になって、そのうち長ーい夏休みも当たり前のように取れるようになりたいですよね(これはなかなかハードルが高いのですが!)。


【ラジオ出演のお知らせです】
近藤さや香さんがDJを務める、FMヨコハマ(84.7Mhz)の番組『Lovely Day』にコメント出演することになりました。「北欧インテリアに憧れるけれど、取り入れるのって難しいのでは……?」そんな声にお答えします。
放送日時は、6月14日(月)と21日(月)の2週にわたり、それぞれ午前11時20分より。「LIFE UP!DIY」という5分ほどのコーナーでお話する予定です。お時間のあう方はぜひ聞いてみてくださいね。


vol.6「こまごまとした可愛い物たちを飾るヒント」はこちら

休み上手になるための “お手伝い”

松屋銀座でお手伝いができそうなショップをご紹介いたします。

地下1階ルスルス

さくっとクッキーはいかがでしょう。〈ルスルス〉には可愛いかたちのクッキーが勢揃い。スイートな味わいはもちろん、コーヒーとの相性も抜群。休憩時間がより楽しくなるはずです。

地下1階アンフィニ

素材にこだわった生菓子もおすすめ。〈アンフィニ〉は、シェフみずから産地を訪れ、厳選した食材を使用したスイーツが勢揃い。ベルガモットを使用したチーズケーキは食べやすいサイズ感です。

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