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世界とつながる松屋銀座×福井県のリボン

2020年のクリスマスに松屋銀座が掲げるテーマは「つながり」。その象徴として、全館でリボンを用いた美しい世界観を展開します。国内屈指の生産量を誇る福井県のリボンと、アートユニット「RIBBONESIA(リボネシア)」の作品のコラボレーションとそこにこめられたもの、そんなバックストーリーをお届けします。

松屋銀座で出会う、クリスマスを巡るさまざまなストーリー


地下通路の10のウィンドウには、クリスマスギフトにぴったりなアイテムと、RIBBONESIAによるアートワークが展開。リボンでできた動物たちが、森の中でギフトを集めていく、というストーリーになっています。
中央エレベーターの吹き抜けに広がるのは、ツリーが収められた巨大なボックスから、大小のギフトボックスがはじけ飛ぶ楽しげな情景。リボンのトナカイをあしらったギフトボックスも。
正面エントランスを入ると、ツリーが。リボンを使った装飾は、どこかアットホームな空気感を演出していて思わず立ち止まってしまいます。
1階のプロムナード天井につけられたスワッグガーランド。それぞれリボンで作られたサンタクロースやマスクリスのオーナメントが吊り下げられ、クリスマスムードを盛り上げています。
ツリーやガーランド、ギフトボックスには、リボンで作られたさまざまなモチーフが。マスクリスやキツネ、クマ、トナカイなどの動物たちのほか、トランプのマーク、キャンドルなど多彩なオーナメントをショッピングのついでに探すのも楽しいはずです。ちなみに、マスクリスは、11箇所に登場とか。全部見つけられたらいいことがあるかもしれません。
福井県産のリボンを使ったインスタレーションは、松屋の地方創生への熱い思いから生まれました。

2020年のクリスマスに向けて、松屋銀座館内のショーウィンドウやディスプレイを彩るのは、幾重にも重ねたリボンを緻密に折り曲げたりひねったりして生み出された、クリスマスモチーフの数々。サンタクロースやトナカイ、リース、ツリーのオーナメントをはじめ、おなじみの松屋オリジナルキャラクター、マスクをしたリスのマスクリスの姿もあります。リボンは、ギフトに必ずといっていいほどあしらわれる隠れたマストアイテムで、人と人をつなげてくれる存在。そんなリボンを使ったインスタレーションこそが松屋の2020年のクリスマステーマ「つながるクリスマス」を表現するのにふさわしい、と選ばれました。

地方のものづくりを活かしたい、という発想に対しては、国内屈指の生産量を誇る福井県のリボンメーカー「SHINDO」の存在が、そしてまたデザインの松屋としてのクリエイションを追求した表現方法を実現するのには、アーティスト前田麦とクリエイティブ・ディレクター吉川徹によるリボンアートユニット「RIBBONESIA」との出会いが不可欠のものでもありました。

そもそもこれが実現するに至ったのは、地方創生の活動として松屋が視察を重ねるなかで、松屋ならではの取り組みができないかと考えたことに端を発します。地域に根ざした伝統工芸と、銀座という場所、そして松屋が掲げるデザインというキーワードを融合させ、多くの人の目に触れる仕組みを考えたとき、ショーウインドウや店内装飾などのインスタレーションが最適だという確信が生まれました。

以前から食品やリビング、婦人、紳士など全館を通して、地方の魅力やものづくりに光を当ててきた松屋。「デザインの松屋を通じたさらなる社会的課題に対する取り組み」の一環として、多くのお客様が行き交う百貨店という場所で地方のものづくりにフォーカスし、もっともっとその素晴らしさを伝えることができればと考えています。銀座の街から日本中のさまざまな地方、そして世界へと手をつないでいきたいという思いを、まずはリボンを使ったインスタレーションに込めてみました。

ディスプレイは12月25日の閉店時間まで。写真を撮ったり(撮影はどこでも自由です)、しばし足を留めて眺めてみたり、誰かに伝えてみたり、とそれぞれのクリスマスへの思いも温めてみませんか。

RIBBONESIAとSHINDOとの出会いが形に。

メインとなるのは、松屋銀座の正面玄関横のウィンドウに飾られる、リボンをいくつも重ねて造形した半身のトナカイ。ツリーの森から巨大なトナカイが出現する様子は、これまでのディスプレイ史上においても類を見ない大きさと仕掛けで、クリエイティブ・デイレクターの吉川徹氏は「包み込むような温かさを持ったトナカイは、今回の作品のなかでも一番の見どころ」だといいます。「今回『デザインの松屋』さんとのコラボレーションということで、いつにもまして気合が入りました。すべての人の心に届くストレートなものをと最初に言われたときに、本当に見る人の心を動かしたいのだという使命感のようなものを感じました。地方発ということだけで満足するのではなく、実店舗だからできるクリエイションだと思います。さまざまな動物や植物をモチーフにすることが多いRIBBONESIAとしては、『つながるクリスマス』という松屋さんから提案されたテーマを、幾千の生命が生まれ育まれていくエネルギーと包容力を持つ“森”で表現しました。今年はこれまでと違う一年になってしまいましたが、必要以上にうつむかず、新たな未来に思いを馳せていつものクリスマスを感じてもらえればうれしいです」(RIBBONESIA吉川氏)



「SHINDO」が展開するS.I.C.と松屋とは、実はこれまでもポップアップショップのアクセサリーや松屋銀座受付のスタッフのブローチという形での関わりをもってきました。しかし、今回の製作に使われたリボンは、通常のサテンリボンにハリやコシを持たせる特別な加工を施したRIBBONESIA加工と呼ばれるリボンです。「福井県でコツコツとていねいに作り続けてきたリボンとその技術が、伝統ある松屋さんのクリスマスプロモーションのメイン材料に選ばれたことをとても光栄に感じました。カラフルで鮮やかなリボンと、RIBBONESIAが生み出す動物や自然をモチーフにした美しい世界観が、松屋さんのデザインセンスのもとにつながったことで、リボンの新しい可能性を感じていただけたらうれしいですね。」(SHINDO 鎌田進氏)

『つながり』というコンセプトは、松屋にとっての一貫した重要なキーワードです。お客様とのつながりはもちろん、地方に拠点を置く作り手や心と結びつき、それを東京の銀座で表現すること。生産者の意気を高め、クリエイティビティを刺激し、見る人の心を動かすものを創出する、そんな活動をバックアップし続けることが、言葉や形だけに終わらない地方創生のあるべき姿であると信じます。来年の創業151周年に向けて、また新たなテーマでの地方の若きクリエイターたちや職人とのコラボレーションを企画しています。ウインドウを通して、そのチームワークの温度も感じていただけることを願いつつ、「松屋の地方創生」は、まだまだ続きます。

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