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連載・ホンモノ

Vol.53 滴生舎

2015年10月14日更新

手塩にかけた“子ども”を託す先はこだわりたい

お酒をより美味しく飲める猪口

今、実は、私達が漆器だと思っているものには、器の素材、漆の種類、塗り方等々、いろいろなレベルで、いろいろな種類の「漆器」がある。その中で浄法寺塗は、「木地師が作った木の器に浄法寺の漆を塗ったもの」と単純明快だ。
そして冒頭にも触れたように、普段使いの食器を目指す浄法寺塗は、柄を入れたり輝きを出すために磨きをかけたりしない。
「浄法寺塗では、塗師の仕事は7、8割で終わり。後は使い手が仕上げる』と言われているんです。」(小田島氏)
そうして使い込んでいくと、得も言われぬ艶が出てくる。
奥底から滲み出てくる輝きは、何とも言いようがない。だから、一見すると、あるいは地味に見えるかもしれない。
10年ほど前、松屋の特選和食器での販売を開始した時には、奥ゆかし過ぎるその佇まいに、目を留めるお客様は少なかったそうだ。
「でも少しずつ、お話をしていくうちに、浄法寺塗の良さを理解してくださるようになり」、今では長く使って見事に光沢の出た浄法寺塗の器を持参し、自慢げに見せて下さるお客様もいらっしゃるという。「そんな時は、子どもが立派に成人して帰ってきたようで、本当に嬉しいですね。」小田島氏はそう言って目を細める。

滑りにくいデザインの角のあるコップ

小田島氏がデザインした角椀は、デザインコレクションにも置かれている。文字通り、椀の下方に角がある。手に持った時に滑りにくいようにというのが、発想の原点だそうだ。加えて、スタッキングができて、4つ程度なら食器棚の高さに収まる。現代の暮らしにマッチするようにと工夫した結果だ。同じように角のあるカップもある。蕎麦猪口にも、もちろん酒器としても良さそうだ。
角椀もコップも1万円前後。ここまでの手間を知れば、安いとさえ思えてくる。
「毎日使うものだと考えると、そうだと思います。」しかも、この器に料理を盛ったところを想像してみれば、ますますその気持ちが強くなる。食卓が豪華になり、いつもの食事がいっそう美味しく感じられるに違いないからだ。

滴生舎の製品が置かれているのは、東京の百貨店では松屋のみ。そのほかいくつかのギャラリーなどにもあるが、「浄法寺の漆器の良さや作り手の思いを理解して、私達の代弁者となってお客様に伝えていただけると安心してお任せできるお店にだけ置いていただこうと思って」、と小田島氏。今年は、9月に開催された催事「銀座・手仕事直売所」に続いて、10月に開催される「GINZA FASHION WEEK」の催事でも、約100点が店頭に並ぶ。ぜひ、手に取って、吸い付くような手触りを実際に感じてほしい。そして秋の夜長に、滴生舎の漆器で一献というのはどうだろう。まさに日本の風情を満喫することができそうだ。

※本記事の内容は公開当時のものです。現在と内容が異なる場合があります。

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