ページの先頭です


ここからヘッダー内のメニューです

文字サイズの切替
  • 中サイズ 12ポイント
  • 大サイズ 14ポイント


ここから本文です

連載・ホンモノ

Vol.42 土楽窯

2014年10月15日更新

「土楽」は、中世に始まったとされる伊賀焼を代表する窯元。7代目当主・福森雅武氏が考案した土鍋や食器は、一つひとつ、丹精込めた手作りの逸品だ。力強さと繊細さを併せ持つ器の姿に魅せられ、ファンになる人も多い。その伝統を引き継ぐのが、陶芸家にして料理家でもある四女の福森道歩さん。若き才能によって、世評の高い「土楽」の器に新たな風が吹き込まれようとしている。

“作品”ではなく“生活の道具”、“作家”ではなく“土楽さん”

伊賀焼は三重県伊賀市を産地とする陶器。日本有数の古陶で、伝統工芸品の指定も受けている。生産されるのは土鍋や行平、土瓶といった日常使いの器が中心で、主要産地である丸柱地区には数十軒の窯元がある。中でも特に評価が高い窯元が、緑豊かな里山の麓に窯を持つ「土楽」。7代目の当主・福森雅武氏は優れた陶芸家として知られているだけでなく、伊賀の自然に囲まれながら自ら料理を作り、花を活け、骨董を愛でるという暮らしぶりを貫く粋人で、随筆家の白洲正子氏とも親交が深かった。


協力 ほぼ日刊イトイ新聞
撮影 大江弘之

作る器は土鍋や酒器、鉢、皿などの食器がほとんど。普段使いできる器しか作らない。作家や陶芸家と呼ばれることを嫌い、「土楽さん」と呼ばれることを好む。自分が作った器を作品と呼ぶこともない。日頃から「料理や花が主役なのであって、器はそれらを引き立てるものであり、器は花を活けたり、料理を盛って初めて完成する」と。器と料理の関係について、福森氏はこういう言い方をしている。
「器は前に出ず、後ろに下がらず。使えば料理とともに引き立てあう」

「土楽」の器の特徴は、「力強さを秘めた繊細さ」にある。伝統的な伊賀焼が持つ素朴さや無骨な味わいもあるけれど、それよりも調和の取れた端正な美しさや、品の良さを強く感じるのだ。器は全て職人がろくろを回し、時間をかけながら手捻りで作るので、2つとして同じものはない。実用性の高さはいわずもがな。例えば代表作の「黒鍋」は、鉄釉を使った黒光りする仕上がりが素晴らしい土鍋。40年以上にわたって、有名割烹店や一般家庭で使われてきた。耐火度の高い伊賀の粘土を独自にブレンドして使用。空気を含ませながら作るので、保温性にも優れている。鍋好きの間では、ステーキを焼くこともできる土鍋としても知られている。

  • 松屋カード オンライン入会お申し込み受付中!
  • 松屋ポイントカード 食品、ご飲食もポイント対象に!
  • 松屋メールマガジン ご登録・解除はこちらから
  • 松屋銀座が提供するレッスン講座 クラブMGカルチャースクール受講生募集中!

松屋銀座 住所:〒104-8130 東京都中央区銀座3-6-1 電話:03-3567-1211(大代表)



ページの終わりです

ページの先頭へ戻る