ページの先頭です


ここからヘッダー内のメニューです

文字サイズの切替
  • 中サイズ 12ポイント
  • 大サイズ 14ポイント


ここから本文です

連載・ホンモノ

Vol.37 三谷龍二 「7.5」

2014年3月12日更新

デザインギャラリー1953企画展「7.5」に込めた思いとは?

三谷さんは木工製作の傍ら、各地のギャラリーや松本にある自身のショップ「10センチ」でさまざまな企画展を開催してきた。来たる2014年3月19日から4月14日にかけ、松屋銀座7階の「デザインギャラリー1953」で行われるのが、企画展「7.5」。なんとも不思議なタイトルが付けられたこの企画展の意図について、三谷さんはこう話す。
「なんだろうと思うでしょう? 数字には抽象性があるので、どのようにも解釈できます。7.5センチでもいいし、7.5個でも7.5人でも構わない。寸法の受け止め方は人それぞれ。そこが面白いんです」

では、なぜ5センチや10センチではなく7.5センチなのか? 7.5という数字に意味はあるのだろうか?
「例えば、ワインボトルやビール瓶の太さはほぼこのサイズ。多くの人は意識することもありませんが、実は手になじみやすい太さなんです。湯呑やコップも直径7.5センチ近辺のものが多い。片手で持つ時、最もフィットするサイズなんですよ」
三谷さんは、この数字をベースにしたものづくりを11人の作家に託した。

「分野こそ違いますが、それぞれ独自の世界を展開されている方ばかりです。例えば、赤木明登さんは現代の生活感覚をよく理解されている漆作家。安藤雅信さんは陶芸家であり、時代の変わり目となったギャラリーの主催者でもあります。内田剛一さんは若いけれど、ものがよく見えている陶芸家。ものに対する理解力と技術力を兼ね備えている。ナカオタカシさんが使うのは合成樹脂のFRP。難しい素材で生活用品を作っている不思議な人です」
他にも、ガラス工芸作家の辻 和美さん、建築家の中村好文さん、グラフィックデザイナーの原 研哉さん、ファッションデザイナーの皆川 明さん、骨董店オーナーの荒井 徹さんと富永 淳さんなど、出品者は多士済々。「何が出てくるか私にも分かりません(笑)。ちなみに私も出品者の一人。口径7.5センチの茶筒、片口、白墨カップなどを展示します」

7.5センチは、人間が頭ではなく体で覚えているサイズ感。三谷さんは言う。
「20世紀は個性や表現など、頭と自己が肥大化した時代でした。だから少し戻って手や身体が感じる単純で本質的なものが大切になってきた」
生活に根差した部分から必然的に生まれるものであれば、デザインだけに偏ることもなく、経済原理に振り回されることもない。なぜなら、そのデザインは時代を超えて多くの人々に愛され、決して輝きを失わないはずだから。三谷さんがディレクションする企画展「7.5」は、私たちがデザインの意味をあらためて考え直す絶好の機会となるだろう。

※本記事の内容は公開当時のものです。現在と内容が異なる場合があります。

  • 松屋カード 今なら、新規ご入会でDCのポイントをプレゼント!
  • 松屋ポイントカード 食品、ご飲食もポイント対象に!
  • 松屋メールマガジン ご登録・解除はこちらから
  • 松屋銀座が提供するレッスン講座 クラブMGカルチャースクール受講生募集中!

松屋銀座 住所:〒104-8130 東京都中央区銀座3-6-1 電話:03-3567-1211(大代表)



ページの終わりです

ページの先頭へ戻る