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連載・ホンモノ

Vol.37 三谷龍二 「7.5」

2014年3月12日更新

“生活者の眼がもつ直観力”を大切にしたい

木工作家として生活道具の製作に励む傍ら、三谷さんは工芸と暮らしを結び付ける活動を積極的に続けてきた。1985年に始まり、各地のクラフトフェアのはしりとなった「クラフトフェアまつもと」には、発足当時から運営メンバーとして関わっている。
「作家はひとりで仕事をしていると自分の仕事に社会性や普遍性があるのか疑問に思うことが多いんです。フェアに合わせ、僕たちは作家が自分の考えを伝えられる雑誌を作りました。自分たちの仕事を少し客観的に見るために。そうした積み重ねからフェアや雑誌を通して、緩やかなつながりができましたね」
工芸作家はバラバラに活動しているが、どこかに共通した問題意識を持っているもの。その根底には、「毎日の生活を大切にしたい」という素直な欲求がある。三谷さんが重視しているのも、生活実感からのものづくりだ。

一方で、ものづくりの現場は急速に変わりつつある。どんなに優れたデザインでも、工業製品である限り、資本や流通の仕組みに左右されるのが現実。高い評価を受けた製品でも、製造国が変われば品質が落ちてしまうことも珍しくない。それを良しとしないメーカーは、自社の製品をやむなく製造中止にしてしまう。
「僕自身、ものに対する信頼性が落ちてきているという危機感を抱いています。自分の手でものを作っていることもあり、生活用品全般の質が落ちていくのは耐えられない。手作りの器であっても大量生産される工業製品であっても、作り手と使い手はものを通じて対話している。ものに対する信頼がなければ、コミュニケーションは成立しないのです」と三谷さんは語る。

松屋銀座が1955年にスタートした「デザインコレクション」は、暮らしの道具における形や素材、機能やたたずまいを正しく評価し、選定品を通じて、ものに託された思想と物語を人々に伝えてきた。その中心にあるのが日本デザインコミッティー。1953年の発足以来、プロダクト、グラフィック、建築などデザインのあらゆる分野から第一人者が集まって活動を続けている。三谷さんは2013年、新たなメンバーとしてコミッティーに参加した。直接ものづくりを行う工芸作家がメンバーになるのは、初めてのケースになる。
「僕が大切にしたいのは、生活者や素人の眼がもつ直観力。その眼が今までの「あたりまえ」を変更し、デザインをより生活に引き寄せることができるのです」

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