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連載・ホンモノ

Vol.34 木村硝子店

2013年12月18日更新

1ミリを切る驚異的な薄さ。このタンブラーでビールを飲んでいると、いつの間にかビールをそのまま手にしているかのような錯覚に陥る。いつもと同じ銘柄なのに、のど越しもひときわ爽やか。そんなマジックのような効果を期待してか、木村硝子店のガラス器は昔から飲食のプロに愛用されてきた。誰もが一度は手にしているはずの定番製品。知られざるガラスブランドの魅力に触れてみよう。

プロが認める“工場を持たないガラス器メーカー”の存在感

木村硝子店と聞いて、「ああ、あのグラスね」と具体的に商品をイメージできる人はかなりのガラス通だろう。同社が手掛けているのはプロフェッショナル向けの製品。顧客のほとんどが全国の飲食店で、一部の店舗とネット販売を除き、一般向けには販売されていない。けれど、見ればすぐに気が付くはず。お気に入りのレストランで、馴染みのバーで、誰もが一度は必ず手にしているはずだから。 1910年に創業した木村硝子店は、工場を持たないガラス器の問屋として事業を開始。フラスコや試験管といった実験用の器具などさまざまな製品を扱う普通のガラス屋だったが、現社長の父上である先代の社長の時代に食器の分野へ進出して成功を収めた。プロに愛用されるようになったのもこの頃から。海外からの輸入品を含め、今では約1700種類もの製品を取り揃えている。

数ある中で、最もよく知られているのが「コンパクト」シリーズのタンブラーとグラスだ。原型になったのは、60年以上も前から作り続けているひと口ビールグラス。当時から東京や京都の高級割烹店で使われてきた製品で、かつては日本の航空会社のファーストクラスにも採用されていた。約25年前、サイズを大きくしてシリーズ化したのが「コンパクト」。オンス別に、全部で50種類以上もある(1オンスは約30ミリリットル)。全てが手作り。職人が驚異的な薄さになるまでガラスを吹き上げて作る。厚さは1ミリもない。あまりにも繊細で、あまりにもシンプル。シンプルすぎて、デザインの妙を語るのが難しい。類似商品も多いが、元祖はもちろん「コンパクト」だ。

「でも横から見たときの角度など、形には徹底的にこだわっています。何度見本を作ったことか」
そう語るのは、現社長の木村武史さん。「コンパクト」は製造も難しく、ガラスに薄いシワが入ることも珍しくないという。売れ筋商品だが、生産効率はよくない。
「うちはプロ相手の商売だから成立している。彼らはグラスに気泡が入っていても、それを個性として受け止めてくれるのです」
スロバキアのマイスターが作る「サヴァ」、ワインの個性を引き出す「セ・シ・ボン」、底がフラットになった「ブルーノート」など、木村硝子店のガラス器シリーズの多くが、木村さんの“直感”や飲食のプロフェッショナルの目利きから生み出されている。

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