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連載・ホンモノ

Vol.13 ジャパニーズレザークラフトマンワールド

2012年4月4日更新

松屋銀座で毎シーズン開催されている「ジャパニーズレザークラフトマンワールド」。(社)日本タンナーズ協会との共催になるこのイベントは、回を重ねる毎に人気を博し、今回で7回目を迎える。会場で展示販売されるのは、注目の革職人、デザイナーの手になる名品の数々。魅力的なコレクションを生み出したものづくりの原点はどこにあるのか。出展する数多くの革職人やデザイナー、アトリエの中から、3人にお話を伺った。

デザイナーと職人の狭間から生まれるもの─ TAKINAMI TAKASHI

大胆なまでにステッチを利かせたそのデザインは、まるでダウンジャケットのようなイメージ。アッパーと中底は高級感あふれる国産ステアレザー。履いてみると足裏全体が中底にぴったりとフィットするので、足から脱げ落ちることがない。なんとも心地よい、優しく包み込まれるような感触。足への馴染み方が違うのだろうか。履いているうちに、心まで豊かになってくる。
シューブランド、「TAKINAMI TAKASHI」のレザースリッパは、その独特のデザインと高い実用性、他に類を見ない強烈な存在感によって、ファッション感覚が鋭い人々の間でスマッシュヒットを続けている。

クリエーターは、若干30歳の瀧浪 孝氏。スクールで靴づくりの基礎を学んだ後、メーカーで製造の現場を経験。2007年に独立した。TAKINAMI TAKASHIブランドの靴は、彼自身がデザインし、ほぼ全てを自らの工房で作り上げているハンドメイドクラフトだ。レザースリッパは2年前の「ジャパニーズレザークラフトマンワールド」出品をきっかけに作った製品で、「JAPAN LEATHER AWARD 2011」の雑貨部門賞を受賞している。
「靴屋が作るスリッパだから、他とは全く違うものを作りたかった」と語る瀧浪氏。そのこだわり方も尋常ではない。

「作り方は靴と同じステッチダウン製法。松脂と油を染み込ませた頑丈な糸で縫っているので、底が外れることはありません。先端が反っているのは靴の手法ですが、部屋の中のちょっとした段差を考えて。作るのに手間がかかるし値段も安くはありませんが、インテリア好きのお客様を中心にご好評をいただいています」

イベントにはこのレザースリッパのほか、新作のブーツも出品される。素材は、厚みがありながらも柔らかい鹿革。軽さを追求し、初めて軽量スポンジソールを採用した。バックファスナーの採用も、メンズとしては珍しい。何よりも大きな特徴は、背面にあしらわれたペイント模様。飛び散ったペンキのようなタッチが、躍動感に満ちたストリート感覚を演出する。
「樹脂インクをブラシで飛ばしてペイントしています。ふたつとして同じものはないので、その表情も楽しんでいただけるかと」

TAKINAMI TAKASHIブランドの魅力は、瀧浪氏のモードセンスと、靴職人としての素材や技術に対する深いこだわりが両立していることだろう。だが意外なことに、本人は自身が職人だとは意識していないという。
「自分はものづくりを突き詰めるタイプの職人ではないと思っています。デザイナー兼職人ですから、中途半端なのかもしれません。でもその中途半端さが良い方向に転化すれば、素晴らしいものを作ることができると信じています」
デザイナーと職人の間を自由に行き来し、自分だけのイメージを形にしていく瀧浪氏。目標は、他にないもの、時代を経ても残り続けるものを作ること。肩肘張らず、軽やかに、しなやかに。TAKINAMI TAKASHIブランドは、しっかりと前を見据えている。

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