前回からのつづきです。
2012年3月 5日up 第2弾


古町糀製造所の完成した本店を見に行きました。

新潟の古町という商店街の一角にそのお店はあります。
かつては相当栄えた通りだったそうです。作家さんなどがオリジナルのTシャツや雑貨なども販売していて、東京で例えると代官山のような感じでしょうか。
個人的にはそっちのお店もゆっくり見てみたいと思うような良い雰囲気の通りでした。

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新潟県新潟市古町にある本店

このお店のこだわりは、糀を混ぜる時に使う台である「へぎ」と呼ばれる木の板をそのまま店内の壁に使い、蔵の雰囲気をできるだけ再現したというところです。
外観も素敵です。

「このお店をきっかけに、またこの古町に活気を戻したい」
という社長のお言葉が印象的でした。

3年後、今この通りはとても賑わっているそうです。社長の言葉が本当になりました。

新潟に行って、本気で「このお店を出店させたい」って思いました。
何でしょう、ひとめぼれしちゃったっていうことなんですかねえ❤

不思議なんですが、社長も普通に松屋に出店する気持ちになってくれていたそうです(笑)

今だから話せますが、新潟から帰って、上司に古町糀製造所を松屋銀座に出店させたいと話したら、すごく反対されました。
そりゃそうですよね、「糀」のお店を作るなんて当時は想像もつかなかったのは当然です。
一応、表面上は理解したふりをしていましたが、実はこの時が「みんなに認めてもらえる百貨店にふさわしいお店になってもらって絶対出店してもらおう」と心に決めた瞬間でした。

百貨店に出店していただくと言う事は進物につながるギフトの開発と手土産につながる商品がなければもったいないと思いました。
社長もあくまで原料を米にこだわる商品の開発はしたいと思っていましたので開発スタートです。

和素材なので、やはり和菓子が一番なじみが良くてお客様にもわかりやすいと思いました。
いろいろと皆から案がでました。
だんご、酒饅頭、ようかん、かすてら、おこし、ぼうろ、最中、飴、みそぱん、金平糖、かりんとう、お煎餅etc…
どれを想像しても美味しそうでどれから手をつけたらよいものやら・・・

まず、実際に糀を使っていると聞いたものは取り寄せたり、購入したりしました。
次に、原料や材料を扱っている業者の方をお呼びしてお話を聞いたり、試作してもらったりと繰り返しです。

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これは最中で何か出来ないかと最中の専門業者さんに来ていただきお話した時のものです
米でつくった飴は商品化出来そうで一緒に写っているのが今の「米蜜」の原型です。

おこしや金平糖も作っていただきました。

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おこし

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金平糖


しかし・・・なかなかうまくいかないものです。
糀を入れることで焦げやすくなったり、焼くことで風味が飛んで味がしなかったり、思い通りにはいきません。

結局、商品化されたのはこちらのスコーンをベースにして開発された「味噌たま」です。
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味噌たま(1個) 税込181円

これは味噌を練りこんだベーグルです。ちょっと温めてホット糀ドリンクと一緒に食べると軽食にもなります。

本当に商品化は大変です。3年かかっても完成しません。でも、あきらめませんよ、多くの方々に期待されているので七転び八起きの精神です!!!

牛歩のようにですが確実に商品アイテムも増え、やっとプレゼンです。
常設店舗が松屋銀座にできるまでに、何度かイベントで実績を作っていただいたことも功を奏し、会社から出店の許可がおりました。(パチパチパチ)

場所を何処にするかは相当悩みました。何10枚手書きで図面を書いたことか・・・
何もない場所に図面を書くなら楽ですが、和菓子売場には他にもたくさんお店があるわけですから頭を悩ませました。
何度も何度も会議をし、和菓子売場のみんながうまくいくと思う、最善の今の図面になりました。
お店のケースはどうする、何処に何を置く、看板は、手洗いの場所は、冷蔵庫は、皆の導線は、保健所の許可は、など会議を何度も何度も開き、何回もプランを書き直してもらい、ぎりぎりまでかかってやっと工事です。

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何度も開かれた会議


正直もうオープン間に合わないかもと思うことも何度もありました。

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工事中の様子


でもなんとかぎりぎり間に合いました。

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古町糀製造所 松屋銀座店
地下1階和菓子売場



こうやって私たちは3年かけて、古町糀製造所を松屋銀座にオープンさせることができたのです。


「銀座 古町糀製造所物語」の私が知っているお話は以上です。
そして、また新たな「銀座 古町糀製造所物語」の一ページが始まりました。
これからの物語は、皆さんが筆者です。