期間:2019年9月10日(火)-9月16日(祝・月) 最終日17:00閉場
場所:8階イベントスクエア
今年も銀座の手仕事の祭典「銀座・手仕事直売所」が開催されます。
今年は11年目の開催。10周年を超えて、新しい風の吹く直売所をただいま準備中です!
企画もイベントも盛りだくさん、そして今回の出店予定は約80社。
みなさんをご紹介したいのですが、今回はまずは新しい風を吹かせてくれる初出店者のご紹介から。
【鳥居あいの黄色い器】
鳥居あいさんは2014年に独立。愛知県の常滑で作陶しているパワフルでパンチの効いた陶芸家さんです。そのエネルギーが伝わるような器はすべて黄色!
そしてこの器シリーズを『Wald Von Gelber Stern (“黄色い星”の森)』と名付けているのだそうです。
素敵な響きですね!
最初は色に目を奪われがちですが、黄色の釉薬に大胆に溶け滲む錆色が力強く、ろくろ成形時の筋後が残る白い焼き締め肌にもご注目いただきたいです。その手触りには独特の素朴さがあり、やさしく気持ちをひきつけます。
すべて黄色だけど、ひとつひとつの味わい深さに出会って欲しい。
実際にお手に取って、器の肌触りや風合いをぜひ感じてみてください。
【あけがね工作研究所】
「あけがねさん」とつい呼んでしまうのですが、中の人は納谷俊徳さん。
福井県で西洋鍛冶を基本として金属加工をしています。
鍛冶屋さんの工房ってこんな雰囲気なんだなと、独特の空気感とさまざまな道具に圧倒されます。
納谷さんは道具も自分で工夫して作りながらモノづくりをされています。特にご紹介したいのは鍛造の鉄フライパン。
たたき目の残る鍛造製でIHにも使えるものは今まで聞いたことがなかったのですが、こちらの鉄フライパンは鍛えに鍛えて仕上げられているので(すごく大変*本人談)、IHでも使うことができるのです。
そして、このフライパンで料理すると料理がとても美味しく感じられます。
そして彼の面白いところはこれだけでないところ。常にさまざまな思索からモノづくりを生み出しています。
原始における人間の道具について思索した結果、火打金が生まれたように、
切れすぎるナイフって必要なのか?という疑問から真鍮製の切れすぎないナイフ(バターナイフにもなるが、これでリンゴの皮も剥けてしまう*写真手前の品)などが生み出されました。
ひとつひとつ会場で納谷さんの言葉を聞いて、見て、手に取っていただきたい品ばかりです。
【特集今の暮らし×心地いい民藝】
今回の直売所では民藝の作り手のものの特集も行います!
16の作り手の品々に加え、イベントやワークショップを交え、知る見る親しむ、そんな会場づくりを予定しております。
そしてその中から今回、直売所に初登場する2窯をご紹介します。
<袖師窯>
松江の宍道湖畔にある窯元です。
柳宗悦「日本の手仕事」にもその記述があり、古くから民藝の窯元として名を知られています。
きれいに手入れされたお庭も美しく、すぐ奥の軒先には窯に入れられる前のろくろ引きされた器が天日に干されていて、ゆっくりした時間の中で丁寧に作られているのが感じられます。
現在、松屋の和食器でもわずかにご案内しておりますが、今回は普段よりも多く取り揃える予定です!
目を引く二彩の器ほか、どのような器が届くのか楽しみです。
作り手の方の在店日:2019年9月13日(金)・14日(土)
<小代焼ふもと窯>
熊本県の民藝の窯元。小代焼きは江戸時代から始まり、一度は途絶えますが、良質の陶土が取れる粘土層のある小代山麓に戦後、いくつもの窯が築かれ復興します。
今回はそのなかから小代焼ふもと窯が登場します!
小代焼ふもと窯といえば現在のスリップウェア人気の先駆け的な存在でもあります。そして御品は初日から並びますが、そのスリップウェアの器を作る井上尚之さんは9月12日(木)・13日(金)と店頭に在店。
直売所に並ぶ器はまだこれから焼かれます。
何が届くかは窯が開いてからのお楽しみ、ぜひ会場にお越しください!