出西窯70周年特別企画のご案内!

 今年は出西窯が70周年ということで直売所会場でも企画盛り沢山でご案内します!

会場限定の器が並んだり、来春Open予定の出西窯Café&Bakeryのメニューが楽しめたり、過去の作陶のものの展示なども予定しています。

ご協力いただきながら時間もかけて準備してまいりましたあれこれ。

今回はまず70周年記念特別商品のことをお話ししたいと思います。

 ◇70周年記念特別商品(数量限定制作品)

こちら!
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テーマは「次に繋ぐ」

制作キーワードは「型もの」「縄文」「海鼠釉」です。
今回のために制作していただきました。この機会を逃したら手に入らない逸品たち。この器が製作されるまでのお話をご紹介させて頂きます。

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雪景色の出西窯です。雪降る寒い冬の頃より準備をお願いして参りました。

70周年という節目に記念となる限定品、どんなものにしようかと、過去のものを色々と拝見させて頂きました。そして目に留まったのがあまり目にしたことがない写真の器。1900年代にしか作られてこなかった型物でした。
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*過去に制作された出西窯の型物の器:あまり目にしたことの無いかたちです。

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*今に残る色々な石膏型:型物と聞くと簡単に作れるのでは?と思われがちですが、実はすごく手がかかり、技術もいるために途絶えてしまったという貴重なお話を伺いました。その手を掛けた丁寧な制作工程については後にお話しします。

この「型物」のものづくり、縄目で模様をつける「縄文」模様の技術を今、窯で引き継いでいるのは二人だけなのだそうです。
今回この器を製作することで次の世代にこのものづくりを伝えていく「次に繋ぐ」をテーマにしようということになりました。そして、そこから「型物」「縄文」、最後に「海鼠釉」というキーワードでものづくりのお願いすることになりました。


「海鼠釉」というのは青と白が溶け合ったような淡いブルーの色の釉薬の事を指します。この釉薬を使った作陶は珍しくなく他の窯でも作られていますし、出西窯でも今も製作されています。けれど時代の移り変わりとともに、これまで出西窯で使ってきた土や灰も変化していました。成分が変化した土や灰できれいに釉薬が溶けて色を出し景色となるのか。

お伺いしたタイミングはずっと調整をされてきた中で、その具合がだいぶ上手くできるようになってきたというターニングポイントの時でした。その調合での「海鼠釉」は新しい挑戦でした。

ただの復刻でなく今この時にしかできない
新しい挑戦もこの器に込めていくことになりました。

 そして出来上がってきましたのがこれらの器です。HP掲載のものだけでなく様々に制作して頂きました。
*こちらも一部です。

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さて!技術と手のかかる大変さから製作されなくなった「型もの」「縄文」の器づくり。いったいどんなものなのか!?見せて頂きましたので、その貴重な工程を少しご紹介いたします。
*色々端折っていますがお許しを!

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まずは模様をつけるためのをよって準備します。
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平らにした粘土の上に縄目模様を一つ一つ、程よく力を加えながら、縄を転がしながらつけていきます。
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こんな風に作るの初めて知りました!縄目の上に灰をかけていきます。
*実際は縄目をつぶさないように優しく指で塗っていくという感じです。これは次の段階でこの面を型に押し付けるのですが、その際に模様がつぶれないように灰を掛けることで保護します。
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やっと「型」が出てきました!型を先ほどの粘土の上に乗せます。

*あれ?先に形を作ってから模様をつけたら良いのでは?という疑問ありますよね。私も思いました。
これは模様を付けてから型にはめることで形の形状に左右されない模様目を出すことが出来るからなのだそうです。
器の曲線になる部分は先につけたのでなければ先の出来上がった写真の器のように美しい模様目がでないわけです。
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型ごとひっくり返し、型に粘土を押し付けていきます。型に対してきれいに沿うように押し付けます。
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器の外側となる部分の成形を行います。粘土を足しこみ器としてきれいに仕上がるよう手と感覚で形を調整しながら作っていきます。
*内側の形状は型で成形しますが、外側は手で形を作っていくのです。型物というと粘土を流し込んで全部形が出来てしまうイメージがありました。でも違うんですね。
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そして型から外します。模様を守るために掛けていた灰を箒で取り除きます。
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こうしてベースが出来上がりです。このあとの工程は通常通り釉薬をかけ、窯に入れていきます。
ろくろで制作する器なら、巧みであればあるほどもっと早く形が仕上がります。
しかし型での成形はこのように行程が多く、時間もかかり技術も要ることから長年の間制作されないできました。

その器が会期当日、お目見えします!

是非この機会、お見逃しになることなく会場に足をお運びください!

※ブログに掲載した商品には数に限りがございます。売切れの場合はご容赦ください。

銀座・手仕事直売所2017
会期:9月27日(水)-10月2日(月)最終日17時閉場
会場:8階イベントスクエア