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Vol.21 白鶴銀座天空農園 ~小田朝水氏

2013年7月10日更新

「銀座のビルの屋上に田んぼがある」──噂には聞いていたが、目の当たりにするとやはりちょっと驚く。空きスペースを埋め尽くすように配置された水田、酒樽、プランター。ちょうど田植えが済んだばかりで、その全てに苗が植えられていた。ここは日本酒メーカー、白鶴酒造が運営する「白鶴銀座天空農園」。それにしても、地上30メートルの場になぜ水田を? 尽きぬ質問に、「農園長」の小田朝水氏が応えてくれた。

発端は「銀座から日本酒文化の情報を発信する」ための酒米作り

──まずは最大の疑問から。そもそも、なぜ銀座のビルの屋上で米作りを始められたのでしょう?

銀座から、日本酒文化の情報発信ができないか。それが最初のきっかけです。それならば清酒の主原料である米を栽培してはどうか。そして2007年からこの白鶴銀座天空農園のプロジェクトは始まりました。
しかし、米作りの経験はありません。いろいろと調べてみると、バケツ栽培があることがわかり、資料を取り寄せ、それを参考に準備を始めました。まずは不要になった酒樽40個とプランター100個で、白鶴が独自開発した酒米「白鶴錦」を栽培することにしたんです。植えた苗は約800株。土はホームセンターで調達しました。

──最初の年から数が多いですね。でも経験がなかったわけですから、ご苦労が多かったでしょう?

私は農家の出身ですから、田植えや稲刈りの経験はありました。でも自分で一からやるのは初めて。ある学者の先生からは、「夜も明るい銀座で苗は育たない」と言われましたよ。でもむしろそれで発奮して「やってやるぞ」という気になったんですね。結局、最初の年に15キロの米が獲れました。翌年2月に試験醸造の免許を受けたので、天空農園で作った米に本社の米を足し、6.0リットルほどの酒を造りました。きれいで雑味のない、いい味でした。スペースを広げて水田の工事を始めたのは2008年から。これがまた大変で(笑)。ビルの屋上にブロック積みの水田を造った経験のある業者なんて、いないわけですよ。水が漏れたり、抜きたい時に抜けなかったり。何度も工事をやり直しました。

──水田に適した土を見つけるのにも苦労されたそうですね。

一般的な田圃の土だと、25~30センチくらいの高さが必要です。でもそれだと20数トンの土を屋上に運ばなければなりません。困っていたところ、屋上緑化を進めていた松屋さんから緑化用の軽量土を薦められまして。値段は高めでしたが、これなら土の厚みは10センチほどでいい。結局6トン少々の搬入で済みました。土を入れたのは田植えの2日前でしたから、ギリギリでしたけどね。そこまではよかったんですが、8月になって穂が出ると、水田の真ん中の部分だけが倒れたんですよ。調べたら、土が肥沃(ひよく)で苗が育ちすぎ、風通しの悪い真ん中だけが密集していた。それで、2年目からはホームセンターで買ってきた土を混ぜて栄養分を調整しました。全ては勘と経験。米作りのノウハウは体験からしか得られないですね。

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