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Vol.14 野の花 司 ~庄司勝子氏

2012年5月23日更新

野の花は自然のおくりもの

──日本は植物相が豊かで、数多くの植物が自生しています。野の花の宝庫なんですね。

そのとおりです。日本列島は南北に長く、気候の変化があり、標高の高い山もあり、そのため世界的に見ても日本は中国と並んで植生が豊かな国です。反対にヨーロッパは土壌が豊かとはいえず、植物の種類が少ないので、19〜20世紀にかけては、植物の新種を求めて世界中を探検するプラントハンターが活躍していました。日本のアジサイをヨーロッパに紹介したのは、江戸後期に日本にやって来た医師のシーボルトなんですよ。一方、日本では開発が進み、どんどん自然が失われてしまって、人々が身近に野の花に触れる機会が減ってしまいました。野の花は刈ることによって他の植物に伸びるチャンスを与え、植生が豊かになります。枯れても地中に根は残り、毎年花が咲くのです。

──「野の花 司」さんは、野草を使った庭づくりも提案されています。

緑の少ない都会でも、ベランダや屋上などを利用すれば野の花の庭をつくることができます。戸建て住宅の庭、マンションのベランダを庭に、ビルに屋上庭園など、すでに何例もの庭づくりを手掛けてきました。実は、私の自宅にも雑木と野草でつくった庭があるんですよ。初夏には緑でいっぱいだった空間が、秋には草紅葉して、それはもう見事な美しさ。野草の庭が面白いのは、ふたつとして同じものがないことと、季節の移り変わりが楽しめること。また水の好きな植物は、水場を求めて勝手に移動することもあるんです。もちろん冬は寂しくなりますが、それが自然の本当の姿。年が明けた1月には福寿草が、ちゃんとかわいい花を咲かせてくれます。それを待つのも楽しいですよ。野草の庭で大切なこと、冬に枯れた植物は他の野花のために根もとから刈ってあげることをお忘れなく。

──お話を伺っていると、野の花を自宅に飾ってみたくなりました。初心者はどのような花を選べばいいですか?

ごらんになって“いいな”と思われたものが良いです。どんな野花も生えている時より生けた方が美しく見えます。難しく考える必要なんてないです。あるとすれば器とのバランスだけ。秦秀雄先生も仰っていますが、自然界にある野の花と器に生けた時の野の花は、美しさの基準が異なります。自然にある時のイメージで、私たちはついつい花を沢山、高く生けてしまいがちですが、それでは器とのバランスが壊れてしまいます。花器も、あまりスタイリッシュなものは似合いません。できれば素朴な和の器を使い、また花を生けるためにつくられた花器だけでなく、道具としてつくられたものに生けた方が面白かったりします。花入れとしてつくられていないものには水を入れた器(オトシと呼んでいます)や花留めを入れ、野の花を生けるといいでしょう。バランスさえ意識していれば、どんな花を生けても格好が付くものです。どうぞ、お好きな花を見つけてお気に入りの器に生けてみてください。

※本記事の内容は公開当時のものです。現在と内容が異なる場合があります。

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