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Vol.9 銀座 雨竹庵 ~森前誠二氏

2011年12月28日更新

「デザインギャラリー1953」で伝えたいもの

──今や盆栽は若い人や外国人の間でも人気を博しています。何が理由だと思われますか?

時代の変化を感じますね。今の若い人は、私たちが知っている伝統的な盆栽を知りません。庭の盆栽棚でお父さんが大切に育てているという、サザエさん的なイメージの盆栽とは無縁なんです。彼らにとって盆栽はモダンアート。お洒落なインテリアに近い感覚なのでしょう。また、盆栽はそのまま"BONSAI"と呼ばれ、昔からヨーロッパでも根強い人気があります。イタリアの大学には盆栽の専科まである。彼らは盆栽を最も身近な日本文化の象徴として捉えています。歌舞伎や禅は知識がないと理解するのが難しいけれど、盆栽はごく普通の植物ですからね。理屈は不要、盆栽は万国共通の文化なんです。

──年末から1月にかけて松屋銀座で開催される「デザインギャラリー1953」企画展は、盆栽がテーマです。

担当される日本デザインコミッティーの原研哉さんは、日本のデザインとは何かを追求されている方です。そのひとつのあり方を、盆栽に見つけようとされている。盆栽は自然にはあり得ない形をしていますが、それは当然なんです。人が心の中に描いた姿をそのまま形にしたものですから。原体験の中にある風景であることもあれば、人がこうありたいと願う姿でもある。盆栽は心象風景であり、具象の風景であり、同時に図形的な美を内包する形象でもあるんです。琳派(りんぱ)が襖絵に描いた松を思い浮かべてください。極限まで無駄を省いた図形的な美しさは、日本のデザインの根底に流れるもの。盆栽の図形的な美は、あれに近いものがあると私は考えています。

──企画展ではどのような展示を行う予定ですか?

盆栽の背景に大きな写真を置こうと考えています。写真で表現するのは、人が近付けない大自然の姿。そこから人は、畏怖や怖れといったさまざまな感情を抱きます。視線を落とすと、そこにはその感情を象徴する盆栽が置かれている。盆栽が心の有り様を反映する存在であることを、分かりやすく伝えるための試みです。もちろん、モダンな盆栽ばかりではなく、樹齢百年クラスの古典的な盆栽も展示します。モダンと古典、その両方を対比することで、盆栽が持つ幅広い魅力をご理解いただけるでしょう。個々の盆栽についてあれこれ説明するつもりはありません。お客さまには、目で見て、感じていただきたい。その時の自分にシンクロする盆栽が、必ずあるはずですから。

※本記事の内容は公開当時のものです。現在と内容が異なる場合があります。

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